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わらべうたとは

わらべうたとは

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<わらべうたうたってなあに>(参考図書「音楽大事典」平凡社)
わらべうたは、子供の生活から生まれた唄で、唄い継がれては形を変え、また唄い継がれてきた唄です。

<わらべうたの種類>

①遊ばせ遊び唄

大人が子どもをあやしたり遊ばせたりする時に唄った唄
「おつむてんてん」「しったーしったーあわわ」「あんよはじょうず」など。

②遊びうた
子どもが遊びながら唄った唄。
「いろはにこんぺいとう(言葉遊び)」「あんたがたどこさ(まりつき)」「いちばんはじめは(お手玉)」「ゆうびんやさんのおとしもの(なわとびうた)」など。

③自然や動・植物に唄いかける唄
「明日天気になあれ」「いちばんぼし みつけた」「ほたるこい」など。

④年中行事の唄
子ども達が行事に参加しながら唄った唄。
「ななくさなずな(七草の節句)」「もぐらどんの おやどかね(もぐら打ち)」「すってんてれつくてんぐのめん(初午)」など。

⑤子守唄
大人が子どもを寝かせつける時に唄う唄。わらべうたではなく労働歌(民謡)として分類することもある。


子守唄を唄ってあげると、哀しくなったり、怖くなったりするから唄わないで欲しい、と言うお子さんがいると聞きますが、子守唄は、子守りの辛さを唄っていたり、大人が好む少し哀愁を帯びたような節使い(都節のテトラコルド)(わらべうたは民謡のテトラコルド)でできていることが多いので、他のわらべうたとは違って子どもには受け入れにくいことがあるのかもしれません。    
*参考図書:「わらべうたの研究」小泉文夫著

<わらべうたの節回し>
わらべうたは、子供の生活から生まれた唄なので、節(ふし)は短い言葉の抑揚に合わせてつけられています。

たとえば、良く知られている


♪かえるがなくから かーえろ♪


という唄は、夕暮れ時、充分に遊んだ子どもたちが、かえるがしきりに鳴く道を家族が待つ家へと帰る時、言葉で言うだけでは足りない心情が、自然に節を付けることとなり、あのような唄になりました。

また、この節回し(民謡のテトラコルド)は、日本民族が生まれながらに持つものなので、子ども達は話すようにこの唄を唄うことができます。(参考図書:「わらべうたの研究」小泉文夫著)

<わらべうたの歌詞>
わらべうたは生活の中から生まれた唄ですので、その歌詞は短く、子どもにとっても覚え易く直ぐに覚えて唄うことができます。

 

歌詞の内容は
・親が子どもを思う気持ち
・子どもを励ます言葉
・子どもの世話をする時に体を触りながら唱えた体の部位の名前
・昔の生活の中にあっただろう機織りや籾すりなどの動き
・身近にいる生き物や自然に対する言葉がけやそれを模したのものなど、
愛情や日本の文化、自然、言葉のおもしろさなどでできています。そのため、唄とその内容にある気持ちや、遊びの動作が一致しています。

<わらべうたと他の子どもの歌との違い>
同じ子どもの歌として、わらべうたと混同されがちなものに、「童謡(どうよう)」があります。


これは、明治維新後の、国が作り出した西洋音楽重視の音楽教育から生まれた「唱歌」よりも、子ども達の成長のために良い歌をと、大正時代に詩人や作曲家が作った歌のことを言います。


多くの童謡の作詞を手がけた北原白秋は、わらべうたの中にある「日本人のジカの気もち」を童謡に折り込もうと、各地に伝わるわらべうたを集めそれを模して作詞を行いました。
その点では、童謡の原点はわらべうたであり密接な関係はありますが、やはり歌詞は、子どもの言葉の延長と言うよりも大人が作った詩であり、節も日本人独自の節回しではなく、西洋の7音階が使われています。


「わらべうた」と「童謡」は大きな違いがあることが分かります。

<もうひとつのわらべうたの捉え方>
わらべうたを別の視点から捉える考え方があります。


岩手県遠野市には、遠野のわらべうたとその語り伝えをなさっている、阿部ヤヱさんがいらっしゃいますが、ヤヱさんは、子どもの頃わらべうたを教えてもらったつっつ婆からこんな話を聞いたそうです。
 

「ずっと昔、おらだちのような平民(一般庶民)のことを‘わらべ’と言った時代があったど。

そのころは、まだ平民には生きるということはどういうことかわからなかったど。
だからそうゆう人たちに、人間らしく生きることを教えようとして、その頃の信仰をもとにし、都の方で唄をつくってはやらかしたど。
だから、そうした唄っこを庶民のための唄という意味で、‘わらべうた’っていったんだと。」

 

「そうした唄を広めたのが諸国をまわって歩く山伏のような人たちだったのでどこの土地にも同じような唄っこが伝えられているんだど。」(「遠野のわらべ唄の語り伝え人を育てる唄」 阿部ヤヱ著 エイデル研究所発行より)


確かに、全国のわらべうたを調べてみると、各地に似た唄があるので、わらべうたには、何か元唄のようなものがあるのかもしれません。

また、わらべうたを次の世代に引き継ぐ時は、受け継いだことだけを伝えなければならないと言われていたそうです。
なぜなら、別なことをまぜてしまうと、前の代の人たちの生き方が分からなくなり、心も伝わらなくなってしまうからと言われていたそうです。
これは、最初に書いた、音楽大事典から捉えたわらべうたの定義とはまったく異なることになります。
しかし、このようなわらべうたの捉え方もあるということは、伝承されてきたものを敬う意味でも必要なことと考えます。

(参考図書:「遠野のわらべ唄の語り伝え 人を育てる唄」阿部ヤヱ著 エイデル研究所発行)

<わらべうたと子どもの成長>
わらべうた遊びは、子どもの成長にどんな影響を与えるか、も考えてみましょう。


わらべうた遊びには、大人が子どもの体を触ってあげる遊びがあります。
この遊びには、親子の肌と肌の温かい触れ合いがあり、お子さんは大人に触ってもらうことで安心し、穏やかな気持ちが育ちます。


また、遊びながら大人は子供の成長を確認したとも言われています。


また、わらべうたは、子どもの生活の中から生まれた唄なので、言葉が短く、言葉の抑揚に合わせた日本民族独自の節使いでできています。
ですから子どもにも覚え易く、すぐに大人と一緒に楽しむことができます。

 

また同じ節やリズムを繰り返すので、その繰り返しが心地良く、子どもも歌っている大人も心が安定してきます。

 

また、誰かが遊びながら自然に口から出た言葉や節がわらべうたですから、遊ぶ時の体の動きと言葉が一体になっています。

 

体を動かしながらその動きに合った言葉を発することは脳に刺激を与えるといわれていて、脳生理学者の大島清氏は、『わらべうたが子どもを救う』(健康ジャーナル社)の中で、わらべうた遊びで遊ぶことは「脳全体をゆする」ことと表現しています。

 

また、わらべうたのなかには動物や植物、季節、日本の文化が織り込まれていますので、唄い遊びながら、生き物を大事にする思いや、季節感、日本語の響きを感じる力などが育っていきます。

 

子ども達同士で遊ぶ遊びでは、ルールを守らないと遊びには入れてもらえない、それはつまらない、ということがわかると、自然とルールを守るようになります。

「ことしのぼたんは」という鬼ごっこには、遊びの中に「いれて」「いや」というやりとりをする部分があります。

それをすることで、言われた時の気持ちを体験することもできますし、ちょっと嫌な思いがしてもこれは遊びで、直ぐ仲間に入れてもらえるんだという安心感から、遊んでいる子供たちの連帯感もうまれてきます。

 

また、向かい合ってくすぐったりつねったりする遊びでは、人にされることで痛みなどを体感し、相手もされれば自分のように痛いということを知ります。

 

こうして、遊びながら人と人との関わり方や相手を思いやる気持ちを育て社会性を身に付けていくことができます。

 

また、大縄跳びやまりつき、お手玉など道具を使う遊びでは、体の運動機能を高めることができます。

 

今、子供たちの周りには、いろいろな集団遊びやゲームがありますが、わらべうた遊びの中には、それらの遊びでは味わえないことがあります。

それは、言葉のように自由に唄える唄を、仲間と声を合わせて唄いながら遊ぶことの喜びです。

こうして遊んだ体験は子供たちの心と体を育てていくことでしょう。

遠野の阿部ヤヱさんはこう話しています。「子供の頃に良く遊んだ友達は心の中の一生の友だちです。」

(「遠野のわらべ唄の語り伝え人を育てる唄」 阿部ヤヱ著 エイデル研究所発行より)


 

<わらべうたはもう残っていない?>

わらべうたは、古臭い、今は残っていないという事を耳にしますが、子どもだけの遊びの世界で遊べるようになってきた小学生に聞くと、懐かしいもの、それが少し形を変えたもの、新しいものなど、たくさんのわらべうたを教えてくれます。

子ども達の中では確かにわらべうたは唄い継がれています。

むしろ、大人が関わる、遊ばせ遊びや子守唄の方が、途絶えてしまっているように思われます。

 

子どものよりよい成長を促すわらべうたを、大人の私達も受け継いでいかなければいけないと感じます。

わらべうた遊びが子どもの成長によいところ

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遠い昔に名もない人が遊びだし、それが口伝えに伝わってきた遊びです。

「かごめかごめ」「はないちもんめ」「ゆうびんやさんのおとしもの」「おてらのおしょうさん」などもわらべうた遊びです。

 

わらべうた遊びは、テレビもインターネットもない時代。

人と人との関わりだけで生活していた時代の遊びです。

情報過多な現代を生きている私たちが失ってしまい、生き辛さを感じてしまう子どもたちを育ててしまわぬよう、わらべうた遊びを通して昔の人の知恵をお借りし、子育てをしていこう、とこの会は発足しました。

 

自分を守ってくれる人が歌う温かな声を聞きながら。目と目を合わせて気持ちをやり取りしながら。 肌と肌を触れ合わせながら。 

そんなふうに遊んでもらった時間の積み重ねは、より良く生きるための力になります。

 

わらべうた遊びには、親子で向かい合って目と目を合わせ、肌と肌を触れ合わせながら遊ぶものがたくさんあります。その中で、子どもたちは大人に包まれる安心感、信頼感を得、親以外の人とも関係を結ぶことができるようになります。

その力は、社会に出て仕事や生活をする時に大きく役立つものです。

 

また、わらべうた遊びは、膝の上やおんぶや抱っこで遊びます。

そのことは、体幹を育てしっかりとした身体をつくります。

 

わらべうたのメロディーは日本人が生まれながらに持っている節使いでできているので、小さい子どもにも覚え易くすぐに一緒に唄って楽しむことができます。

また、歌詞には、子を思う親心、日本の文化や自然などが唄われているので、わらべうたを唄いながら気持ちをたくしたり、日本人としてのアイデンティティーを育てることができます。

 

4歳を過ぎると同じ年齢や少し年上のお友達とも遊びたがるようになります。

数人で遊ぶわらべうた遊びには、必ずルールがあり、集団で遊びながら社会性も身に付けることができます。

まりつきや大縄跳び、お手玉など道具を使うわらべうた遊びで遊ぶことができるようになると、遊びながら運動能力や手先の器用さが育っていきます。

 

また、唄と遊びの動作が一体になっているので、言葉の発達の遅い子供たちにも有効だと脳科学の分野でも注目されています。

子どもの成長に良いところ
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